軽貨物ドライバーが直請けを取る方法!メリットとデメリットも解説
収入を増やしたいので荷主を探して、直請けしたい!
具体的な取り方とメリットとデメリットを教えてほしい。
このようなお悩みを解決します。
僕は宅配を中心とした軽貨物業界に携わり8年が経過しました。
軽貨物事業を経営しており、今まで数々の案件をこなし直請けを取ったことがあります。
結論から言うと、直請けに関しては営業力が必要不可欠です。
また仲間を増やして、稼働台数を増やすことにより多くの収入を得る事ができます。
委託ドライバーとしてある程度、経験を積んだら次のステップとして直請けを考えましょう。
・そもそも直請けとは?
・直請けのメリットとデメリット
・直請け案件を獲得する方法、営業の仕方
直請けとは?
直請けとは、企業とドライバーが直接契約を結び仕事を請ける事です。
個人事業主であっても企業と直接契約を結ぶことは可能です。
ただ企業によって異なり、法人相手じゃないと直接契約を結んでくれないケースがあります。
委託会社に所属している場合、企業とドライバーの間に委託会社が仲介として入っている為、手数料を差し引いた給与が口座に振り込まれます。売上から平均10%〜15%の手数料が引かれます。
仲介している委託会社は、営業やクレーム処理や雑務などをするので、この手数料は発生して当然です。
直請けの場合は、仲介する委託会社が間に入らないので、交渉した金額そのまま頂く事ができます。
実際に運行して、感じたことや改善点があれば直接提案することができます。
信用力を勝ち取れば、コースを増やしてもらうことができます。
また、複数の会社と契約して稼働台数を増やすことで収入を上げることも可能です!
しかし、直請けはいいところばかりではありません。
次の項目ではメリットとデメリット、注意点について触れていきます。
直請けのメリット
・中抜きや手数料がない(報酬が高い)
直請けの1番のメリットは、仲介する委託会社が間に入らないので中抜きや手数料がないことです。
自分が提案して交渉した金額そのまま売上として振り込まれます。
業務委託の報酬と比べると報酬は高くなります。
料金設定を下げれば、直請けは取りやすいです。
しかし、途中から料金を上げることは厳しいので慎重に決めましょう。
距離や拘束時間、荷量や待機の有無など総合的に判断して適正な運賃を決めるのがポイントです。
・人脈が広がる
直請けを取るために営業活動していると、企業の責任者や経営者と会う機会が極端に増えます。
また、直請けの担当者が新しいお客様を紹介してくれて別の案件に繋がることもあります。
業務委託ドライバーとして稼働していると、味わう事ができない充実感とやり甲斐を感じることができます。
その他にも、稼働台数を増やすために採用活動をしたり、協力会社を開拓するのでビジネススキルを得る事ができます。
人脈が広がれば、それに比例して売上げも伸びるので夢があります。
僕の場合、大きい案件を獲得してから法人化しました。
法人してからの方が、採用活動が円滑になったように感じます!
人脈を広げて、営業をする上で名刺やSNSは必要不可欠です。
・スキルアップできる
直請けは、決められた仕事をこなすだけではなく、柔軟性が求められます。
営業力や提案力、人材のマネジメントが必要になってくるのでスキルアップでき自分自身が成長できます。
また、労働環境を整えて働きやすい職場にすることも考えなければなりません。
労働環境を整える事で離職率を下げる事ができ、初心者の参入しやすさにも繋がります!
直請けのデメリット
・全責任が自分にある
業務中のミスや、配送中の荷物の破損等で支払いが発生した場合は自己責任になります。
万が一に備えて、貨物保険は絶対に入りましょう。
委託会社に所属していた時と違い、誰も助けてくれません。
また、一般の人と比べて車に乗る頻度も高いので、事故や車両トラブルが多いです。
仲間の車が故障するケースもあるので、自動車整備会社や事業用軽貨物リース会社を探しておくといいです。
また、不祥事などがあれば契約解除のリスクも付き纏います。
リスクヘッジする為にも案件は1本に絞らず、数件の案件を獲得するのがいいでしょう。
・配送以外の業務や雑務がある
研修から代走の手配、抜けるとなった場合は代わりのドライバーの補充(採用活動)が発生します。
また、契約に必要な手続き、請求書や事務作業も自身で行います。
・トラブル対応がある
一般の人と比べて車に乗る頻度も高いので、事故や車両トラブルが多いです。
仲間の車が故障するケースもあるので、自動車整備会社や事業用軽貨物リース会社を探しておくといいです。
休みの日でも仕事のトラブルがあれば、対応するのに現場に行かないといけない状況になることもあります。
直請け案件の獲得方法とは?
軽貨物での案件の獲得方法は、一般的に飛び込み営業がメインです。
飛び込み営業と聞き、ハードル高いと感じる方もいると思いますが、荷主側はドライバーの確保に困っているケースが多いので嫌がられません。
主な飛び込み営業先は下記です。
・物流倉庫
・工場
・お弁当屋
・クリーニング屋
・建材会社や自動車会社
・大手宅配会社
その他にも、SNSや軽貨物の掲示板、マッチングサービスや知人からの紹介などがあります。
飛び込み営業をするポイントは中小規模の倉庫やメーカーにしましょう。
直請け案件の営業方法
荷主や、一般貨物の会社をピックアップしテレアポする。
2024年問題で、一般貨物は労働時間の規制が設けられ更にドライバー不足と荷物の取りこぼしが加速します。
一方、軽貨物ドライバーは個人事業主なので、労働時間の規制が関係ないです。
中小規模の倉庫やメーカーに対して飛び込み営業するのが主流になってきます。
飛び込み営業をして即契約とはなりません。
「欠便が出た時のスポット要因や緊急依頼にも対応します。」と言って名刺を渡すと後日連絡がくる確率が高くなります。
営業する際には、配車担当者の方を呼び出してリフレットや料金表を持っていくと話を聞いてもらいやすいです。
リーフレットは営業の話をスムーズに進めるために有効的です。
営業先の人に分かりやすく伝えることが出来るのは勿論、担当者に伝言してもらう際にもリーフレットを渡してもらうだけで話の食い違いを防ぐことができます。
営業して案件獲得率を上げるポイント
忙しい業務中に対応してくれることが多いので、ダラダラ話さず結論から言いましょう。
意識してほしい3つのポイントは下記の通りです。
・営業先の課題を解決できるのか
・契約して頂けるメリットがあるのか
・他社にはない強みがあるのか
基本的に営業先が抱えている課題は、人手不足と配送コスト削減や荷扱いなどです。
ここをうまいことアプローチ出来たら案件獲得率が上がります。
また、弱みも伝えることでミスマッチが防げます。
(例)長距離、多方面など・・・
「長距離や多方面には弱くお力になれないです」と伝えましょう。
多方面に強いのは拠点が沢山あるヤマト運輸が一択ですね。
仲間の重要性
直請けをするなら、仲間が必要です。
1人で案件をこなしていると、案件被りやどうしても外せない予定、突然のトラブルに見舞われます。
そこで大切になるのが仕事をお願いできる仲間の存在です。
仲間がいれば案件の共有や、新たな仲間を紹介してくれたりするので普段から、同じ意識を持つドライバーとコミュニケーションをとるように心がけましょう。
また同業社長の方と定期的に会うことにより、人材の共有や人材不足の解消方法ノウハウを知れる可能性があります。
軽貨物は1人でしていると、収入面的にも限界があります。
切磋琢磨できる仲間がいると心強いです。
仲間の見つけ方
一緒に働いてくれる仲間を見つけたいと思ったら下記の方法を参考にするといいです。
1・同じ委託会社の人
2・求人媒体
3・SNS
4・ホームページ
5・現場での声かけ
それぞれ説明していきます。
1・同じ委託会社の人
同じ委託会社の人で、現場が一緒だと仲良くなりやすいです。
会う機会も多いので話すチャンスはいくらでもあります。
同じ委託会社だと結束力やチームワークが生まれるので切磋琢磨できますし、勤務態度も見れるので人材採用の失敗が極端に減ります。
人を紹介してくれるケースもあります。(リファラール採用)
また、大きい現場だと別の委託会社のドライバーも稼働している場合が多いので仲良くなれるチャンスはあります。
別の委託会社のドライバーに声をかける際には、単価の話や他の案件をしているか聞くのが効果的です。
その会社より好条件な提案ができたら、引き抜ける可能性は高いです。
2・求人媒体
ネット上で掲載されている求人媒体の活用です。
ネットの求人媒体は大手会社や資金がある企業が上位表示されて、シェアを取られてしまうので少々ハードルが高いです。
求人募集に出しても他社と似たり寄ったりになるので、自社の強みや付加価値を明確に伝える事で採用に成功します。
性別や年齢、地域を絞って求人広告を出すのも策です。
お金をかけたくなければ、ジモティや軽貨物の掲示板もあるので活用してみるのも良いでしょう。
3・SNS
SNS発信していると、自分の人柄を伝えることがでるのでファンになってくれる事があります。
その結果、案件を振ったり専属ドライバーになってもらえるケースがあります。
また、企業アカウントでSNS発信している人がいるので情報収集にも使えます。
仕事として繋がりたい場合には、拡散力の高いTwitterがおすすめです。
4・ホームページ
ホームページは、ネット上で自社の存在を知らせるツールです。
ネットでの求人媒体をメインに考えているなら、業者に依頼してクオリティの高いホームページを作りましょう。
ネットの求人媒体で募集をかけた時にホームページの有無で信頼度も変わってきます。
また、ホームページは一度作ったら終わり!ではなく日々新しいものに更新していく必要があります。
ホームページで求められる最低項目
・会社概要
・理念
・代表挨拶
・お問合せページ
ビジョンや理念を記載していると、理念共感で意識が高い人が募集にきます。
5・現場での声かけ
配達中にエレベーターで他の業者と一緒になった場合や、待機している営業ナンバーのドライバーに声をかけるのも有効です。初めは多少勇気がいりますが、慣れたら苦になりません。
僕たち、配達中は孤独でお客様以外の人と接点が少ないので声をかけられる側も毛嫌いされません。
お互い仕事中で、ゆっくり話してる時間がないので結論から述べてその場ですぐ名刺を渡せるようにしましょう。
ウーバーイーツの方や引越し業者、現場仕事の人全て対象になります。
仲間の選び方
仕事の価値観に合う人はもちろんの事、理念の共感や人柄採用がおすすめです。
自分はどのような人と仕事をしたいのか、明確にする必要があります。
その上で、ペルソナを設定してその人に刺さるワードや、ペルソナがいる場所に出向いてアプローチしていきましょう。
運送業界全体が人手不足です。これからますます深刻化していきます。
離職率を下げる為にも、採用したら終わりではなく労働環境を整えて軽貨物業界を盛り上げていきましょう。
まとめ
今回の記事は4000文字越えと長くなってしまいました。
直請けは、大変なことも多いですが夢があるのでおすすめです。
この記事をまとめました。
・やり甲斐と自身のスキルアップに繋がる。
・飛び込み営業が一般的で効果が出やすい。
・仲間は人柄採用に注力する
直請けの仕事を考えている人は、迷うことなくチャレンジしてください。
軽貨物ドライバーとして新しいステージに進めます。
直請けの仕事は、したことしかある人しかわからないやり甲斐と充実感があります。